私が牛乳をやめた3つの理由/菜食興味ゼロからのきっかけ

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先日、アメリカ人の牛乳離れによって最大手牛乳メーカーが破産したというニュースがありました。今日は牛乳繋がりで、菜食に1ミリも興味がなかった私が牛乳・乳製品をやめた理由を綴ってみたいと思います。

 

 

ちなみに私は一般家庭で、多くの人と同じように牛乳を飲んで育ちました。給食で出される紙パックの牛乳を毎日飲み、父親からは「背が高くなるから飲みなさい」と勧められ、胃腸に良いと聞いてヨーグルトを食べ、仕事の息抜きにミルクたっぷりのカフェラテを飲み、ハワイのスイーツが流行れば生クリームが乗ったパンケーキを食べ・・・と、これまで散々牛乳にお世話になってきました。そんな私が30代に入って菜食転向し、牛乳を断つに至った理由は大きく3つありました。ひとつひとつ、以下でお話しますね。

 

理由1:乳牛酷使の実態

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酪農をイメージするとき、このイラストのように青空広がる牧場で乳牛がゆったり草を食んでいる様子が思い浮かびませんか?私も以前、牛乳は牧場で自由に暮らす牛達から、たまに頂き物のように乳を搾って生産しているイメージを持っていました。

しかし残念ながら、酪農の現場を知ればそれが実態とはかけ離れた幻想であることが分かります。恵み豊かで優しい牛乳のイメージは、小さい頃から刷り込まれた、いわばマーケティングによるものだったのです。

それでは、実際は乳牛がどのように暮らし、どのように牛乳が生産されているのかを見て行きましょう。

 

乳牛の一生

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まずは、意外と知らない乳牛の一生を見てみましょう。

日本の農場ではほぼ100%、人間の手による人工授精が取り入れられています。その人工授精によって妊娠し子牛が産まれます。産まれてすぐに子牛は母牛と離され、子牛専用の小屋で育てられます。

 

子牛は12〜14か月の育成期間を経て、最初の種付け(人工授精)で妊娠します。妊娠期間は約10か月(人間と同じですね)。つまり生後2歳ほどで母牛となり、乳を出すようになります。

 

出産後から搾乳期間が始まり、母牛は約300〜330日に渡って毎日(1日2〜3回)搾乳されます。そして、出産後わずか40日後には次の妊娠のための人工授精が行われます。つまり、母牛は妊娠期間に搾乳されていることになります。搾乳期間が途切れないように搾乳中に妊娠させるのです。

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出典:一般社団法人Jミルク

 

出産から次の出産までのサイクルは12~15か月で、これを3~4回繰り返します。その間に産まれた子牛と過ごす時間はありません。母牛は繋がれたまま、ひたすら搾乳と並行して妊娠・出産を繰り返します。

 

3〜4年後、乳が出なくなった牛はこの過酷な労働からやっと引退します。搾乳の日々から解放、余生を牧場でのびのび送れる………!!と思ったらそうではありません。乳が出なくなった後に待っているのは、と殺(廃牛)です。

 

牛の本来の寿命は25年ですが、乳牛は4~5年で一生を終えます。最後母牛は自力で立つこともできないと言います。文字通り母牛が骨身を削って生産されたのが牛乳です。

乳牛は、世界で最も過酷な労働を強いられている動物であることが、お分かり頂けるかと思います。

 

経済効率重視の飼育方法

人々の需要に応え安価で美味しい牛乳を安定的に生産するために、乳牛には想像を絶する負担がかかっていることが分かりました。せめて乳牛はその一生の間に一抹の幸せを感じる瞬間があるでしょうか。ここでは乳牛の飼育方法の実態をご紹介します。

 

つなぎ飼い

先ほど見たイラストのようなイメージとは裏腹に、日本の搾乳牛の72.9%が「つなぎ飼い」されています。つなぎ飼いとは、ご飯を食べるのも糞をするのも寝るのも同じ場所で一生の時間を牛舎の中で過ごす飼育方法です。

繋ぎ紐が短く、歩くことも方向転換すらできません。糞が定位置で落ちるようにして掃除をしやすくするためです。

本来牛がどれほどのびのびと動き回るのか分かる動画なので、ぜひ見てみてください。(動画の30秒あたりから放たれます。) 

 

品種改変による乳量の増加

本来子牛のために必要な乳量は年間数百キロ程度ですが、品種改変によって年間乳量は8000kg、中には20000kg以上出すスーパーカウも存在しています。肉用牛の年間乳量が1000kgということを考えれば、乳量確保のためにどれだけ手を加えられてきたのかが分かります。

乳量が多いことは母牛自身に必要な栄養分も排出しており、牛にとっても大きな負担です。第四胃変位、起立不能、乳房炎、跛行などの病気になりやすいと言われています。病気になって生産力を失えばと殺されます。また治療のために投与された薬品によって産まれた子牛の成長不全に影響することもあります。 

 

断角・除角

飼育者の怪我を防ぎ、扱いやすくするために乳牛の85.5%に行われています。角の中には神経と血管が通っているため、切断すれば出血し牛に大きな痛みを与えます。子牛の時に電気ごてや薬剤で切断されます。

 

断尾

「尻尾を振り回して糞尿が飛び散るので汚い。」「汚い尾で触れられたくない」という理由から、ゴムリングで血流を止めて尾を落とすなどの方法で尾を切断している農場があります(2014年時の調査では農場の7.5%が実施)。

これは、オランダ、ノルウェー、スウェーデン、スイス、イギリスなどのヨーロッパの国々やアメリカのいくつかの州で禁止されていますが、残念ながら日本にはこのような規制がありません。

 

子牛の引き離し

母乳を早く生産ラインにのせるために、子牛は産まれてすぐに引き離されます。子牛は個別の檻の中で飼育されるか、つなぎ飼いされるのが一般的です。

母牛の乳房を恋しがって仲間の雄牛の睾丸や柵の出っ張り部分など、乳首に似たものに飛びつくという異常行動が確認されています。人間の親子がお互いを慈しみ合うように、牛の親子も同じです。

 

不自然な飼料

牛の本来の食べ物は草です。穀物ではありません。繊維質の固い草や葉を消化するために胃袋は4つもあり、反芻しながらゆっくり消化します。ところが、より早く成長させてより多くの乳を搾るために、牛の本来の性質は無視されてます。

トウモロコシ、大豆、大麦などの穀物を中心とした高たんぱく高カロリーの濃厚飼料を大量に与え、乳量と乳脂肪分が増大させています。また、穀物飼料は多くが海外からの輸入品です。特にアメリカで大量生産された遺伝子組み替えトウモロコシが日本の家畜の餌となっています。

 

自分だったらと考えたら、恐ろしすぎる

牛乳を飲むことは牛を殺す訳ではないし、授乳期間にミルクを少し分けてもらっているだけだから問題はないよね...…?と以前は考えていました。しかし現実はそうではありませんでした。生理機能を利用した過酷な労働を強いられた後に屠殺されている分、むしろ食肉牛より残酷さは増しているようにさえ感じます。

 

私は女性で、出来るならゆくゆく家庭を持ちたいと考えています。その分母牛の置かれている環境がとても他人事には思えませんでした。

身動きのできない狭い部屋に繋がれ、望まない人工授精によって間断なく身ごもらされ、産んだ子供の顔は二度と見られない、よく分からない動物(宇宙人?)に母乳を奪われる、これを一生繰り返し、乳が出なくなったらその後は…!?考えただけで恐ろしいことです。もし気分悪くなってしまった方がいたらごめんなさい。

理由2:牛乳は人間の体には悪い

二つ目の理由は、食生活が原因で死にたくない、という自己保全的な理由です。牛乳は栄養満点で積極的に摂取すべきだと教えられてきましたが、私は自分で調べて人間の体には害しかないと判断しました。牛乳は子牛にとっての最高の飲み物であって、人間のしかも大人が飲むべき理由が見当たりませんでした。では、私が個人的に体に悪いと思った要素を5つご紹介します。 

 

1. 乳糖不耐症

アジア人の95%、日本人の85%が牛乳を消化できない乳糖不耐症と言われています。私の家族にもスペイン人の友達にも沢山います。なぜか自分の消化機能が人より劣っているような面持ちで「牛乳飲むとお腹痛くて…」と言われるのですが、それはごく自然なことだったのです。

 

そもそも乳糖不耐症とは、小腸内でラクターゼ(乳糖分解酵素)という酵素が十分に作られないため、牛乳に含まれる乳糖を消化することができない症状です。

 

で、ここからが重要です。そもそもミルクは赤ちゃんが飲むものであって、大人になってまで飲むものではないのです。ほ乳類の母親は、子どもがいつまでもミルクを飲んでいると次の子どもを宿すことができないので、ある程度成長すると乳糖分解酵素の活性を低下させ、お腹が痛くなってミルクを飲めなくし離乳を迎えさせるという自然の摂理を持っているのです。だから、“乳”を消化できなくて当たり前なんです。大きくなっても母乳欲しがってこられたら困るからです。しかも異種間の動物の乳なんてますます消化出来る訳がないのです。

 

2. 骨粗鬆症

「牛乳は骨を強くするのかしないのか?」ここは最も意見の分かれるところかと思います。両親の教えには逆行しますが、 私が行き着いた答えは「NO」でした。

 

骨粗鬆症は牛乳をたくさん飲む欧米諸国に多いことを指す、カルシウム・パラドックスという言葉があります。栄養学・医学的なむずかしい話は省略しますが、簡単に言うと乳製品を沢山摂る欧米諸国は肉などの動物性食品をたくさん食べる傾向にあるため、動物性たんぱく質の摂取量が多すぎて骨粗鬆症を招いているというものです。動物性たんぱく質は消化の過程で骨のカルシウムを使用するため、カルシウムが体外に排出されてしまうのです。つまり、カルシウムの含有量が多いこと=カルシウムが吸収されるという直接的な結論を導かないということです。 

 

また、とある方のサイトに行き着きこんな言葉を見ました。

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牛乳を飲まないで本当に十分量のカルシウムが摂れるのか。この問いには「象を見よ、象は牛乳を飲んでいますか」と答えよう。アフリカ象の巨大な骨格、2メートルにおよぶ立派な牙。あれはみな草や木の葉に含まれているカルシウムから作られたのだ。大地に根を張る植物は土壌のカルシウムを吸収して葉や茎に保有する。陸上の巨大な草食動物はみなこのカルシウムによってあのような巨体になった。

出典:牛乳カルシウムの真実 

http://www.eps1.comlink.ne.jp/~mayus/lifestyle2/milkcalcium2.html 

 

そういえば、握力500kgと言われるゴリラもバナナと葉っぱしか食べてないですね。難しい話は抜きにして、地球には牛乳が不要であることを証明している動物がたくさんいることに気づかされます。

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3. ホルモン依存性がん

牛乳に含まれる牛の女性ホルモンによって、乳がん・子宮がん・卵巣がん・前立腺がんなどが引き起こされる可能性が指摘されています。

 

現代の酪農と19世紀ごろの酪農との根本的な違いは"妊娠している牛から搾乳するようになった”こと。日本の牛乳は、実に75%が妊娠中の乳牛から搾乳されています。

 

妊娠中は子宮内の胎児を守るために、血中のエストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)の濃度が高くなります。乳は血液から作られるため、妊娠中に搾った牛乳には当然女性ホルモンが多量に含まれています。

 

実際に、2009年に「日本癌治療学会」では、北海道大学の半田康医師が、「牛肉中のエストロゲン濃度とホルモン依存性がん発生増加の関連」という研究結果を発表し、エストロゲン高濃度の牛肉の摂取と、子宮体がんや乳がんなどのホルモン依存性がんの発生増加に相関関係があることを示しました。こちらは牛乳ではなく牛肉の話ですが、エストロゲンの多量摂取が体に悪いことを示唆していることに変わりはありません。

 

一方、乳製品摂取を推奨する組織のHPでは「非常に微量で問題がない」「エストロゲンは消化吸収される段階で代謝され、不活化される」という反論もあります。しかし、含有量が多いとか少ないとかではなく、危険性のある物質は1ナノグラムでも摂取したくないですし、牛乳のために健康を危険にさらす理由は自分にはないと私は考えています。

 

4. 飽和脂肪酸

牛乳の脂肪の主体は飽和脂肪酸です。過剰に摂取すると血液の粘度が上がって血液循環が悪くなり、脳梗塞や心筋梗塞を引き起こす可能性が高まります。さらに、血中のコレステロールや中性脂肪を増やし、糖尿病や肥満、高脂血症などの生活習慣病にかかるリスクが高まると言われています。

 

5. 抗生物質

生産方法の問題ですが、牛たちは過密状態の牛舎に押し込まれて、本来食べるはずがない穀物飼料を与えられ、糞尿にまみれているため病気にかかりやすい状態です。

そのため、常に抗生物質や抗菌剤などが投与されておりそれらの薬品は当然牛乳の中に混じっています。日本では抗菌剤全体の3分の2が、人ではなく畜産動物の飼育に使用されているのが実態です。

 

また、世界保健機関(WHO)は2017年、日常的な抗生物質の投与を中止するよう農家や食品業界に勧告しています。乱用や過剰摂取により、人や動物に抗生物質が効かなくなる危険性が高まっていると警告しています。抗生物質が効かない薬剤耐性菌は世界的に拡大しており、2050年には年間1千万人が死亡するとの予測も出ています。

 

理由3:思い込みからの目覚め

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とあるドキュメンタリーで、「本当に栄養が必要で飲むのなら、遺伝子が99%同じチンパンジーの母乳を飲まないのはなぜだい?」という問いかけがありました。例えば人間のお母さんのおっぱいが出ないとしたら、出来るだけ人間に近い種類の動物のミルクを分けてもらおうと思うのが自然ではないですか?なぜ牛なのですか。

 

この問題提起には考えさせられました。なんで人間に近いチンパンジーでもなく日本猿でもなくゴリラでもなく、はたまた遠い種類で言うとキリンでもなく熊でもなく犬でもなく猫でもなくネズミでもなく、牛なのか。私は考えたこともありませんでした。

答えはズバリ、「生産性が高くお金になるから」ではないでしょうか。後は想像ですが温厚で扱いやすいとか搾乳しやすいとか、人間が利用しやすいからターゲットにされたのではないでしょうか。

 

「古代から牛乳を飲む文化があったから自然なことだ!」とおっしゃる方もいるかもしれません。私もそう思ってました。昔からやってたから正しいでしょと。

でも、古くに発祥したこと、長く続いたことが「正しさ」を肯定する理由にはなりません。常に歴史の中で虐げられて来た人達は声を上げて悪習を断ち切り、新しい歴史を作ってきました。しかし、ここで一つ決定的に違うのは、動物には抗議する声がないということです。人間にやめてほしいと思っても伝える声がないのです。これは、長きに渡って人類が動物性食品を食べ続けている理由の一つでもあると思います。加害者である人間自らがやめない限り、現代の工場型畜産の悲劇は終わらないのです。

 

実際、昔は不十分な食料事情の中、家畜を所有して栄養をまかなおうとしたり、また嗜好品・高級品として楽しまれていた一面もあると思います。でも、その時代には少なくとも現代のような工場型生産による牛の苦しみはなかったでしょうし、薬品漬けや女性ホルモンの問題もなかったでしょう。その意味で牛乳が当時の人達の栄養になっていたかは私には判断できませんが、生産方法が現代より遥かに人道的であったことは確かで、牛乳を飲むことの許容性が現代よりはあったと言うことは可能かもしれません。

今は栄養学的な研究が進み、その事実を踏まえて、牛乳を飲む必要性もなければ許容性もないと私は考えるに至りました。許容性がないというのは牛の負担があまりに重すぎる点を指しています。

 

ちなみに、日本人が本格的に牛乳を飲み始めたのは1945年前後です。1947年(昭和22)には全国的に牛乳が給食で提供されるようになり、私達の親や祖父母の世代から牛乳の消費を促す教育がなされてきました。だから私達が同じように考えるのは仕方ないことです。でも、有り難い事に個人でも情報収集が可能な時代が来ました。自分達に牛乳を飲むように言っていた人達は一体誰なのか、それを考えればまた違った視点で見えるものがあると思います。 

その他の理由

他にも箇条書きですが、ドキュメンタリーなどで目にした情報をご紹介します。

● 大量の家畜を飼うために起こる森林伐採、排泄物による土壌等の汚染、メタンガスによる温暖化

● 乳製品には牛の膿が含まれており、実際にどれくらいの膿が牛乳に混ざってもいいか規制がある(1ccあたり膿の細胞が75万までなら販売できる)。

● ガラクトースが目の水晶体にたまって白内障の原因になる。  

まとめ

いかがでしたでしょうか。私が牛乳をやめた一番の理由は乳牛の現状を知ったことでした。それでも「栄養があるから飲むんだ!」とか「放牧飼育が取り入れられていたら良いんじゃないか!」とか他の考え方も勿論あると思います。大事なのは、事実を知った上で行動選択する=責任ある消費活動だと思います。私達の日々の買い物は、その産業を応援する意思表示、いわば投資行為でもあります。本当に応援して良いのか、いま一度考えるきっかけになれば幸いです。

 

今は植物性ミルクも種類豊富で美味しいし、ビーガンチーズも牛乳由来チーズに匹敵するほど美味しいものがどんどん誕生しています。20年も前からビーガン生活をされていた方の時代からすると、考えられないほどに食品も充実していると思います。

 

余談ですが、日本人なので普段は馴染みの豆乳ばかり飲んでますが、今日はアーモンドミルクでコーヒーを飲んだら飲み心地軽くてめっちゃ美味しかったです😸

 

長くなりましたが、お読みいただきありがとうございました!