ビーガン革命?関心度645%増の国も/急拡大する欧州のビーガニズム

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「欧米は菜食文化が進んでいる」と良く聞きますが、「実際どうすごいの?」という疑問に応えるべく、今日はヨーロッパの動向をご紹介したいと思います!(先日はアメリカの牛乳離れ事件の話をしたので)

イギリスのマーケティング会社セウタ・グループの報告記事を見つけたので一緒に見て行きましょう〜!

アメリカの牛乳事件はこちら

セウタ・グループの調査

 

各国のビーガンへの関心

ヨーロッパの食品業界では現在、ビーガニズム(完全菜食主義)が成長トレンドの一つとして注目されています。

 

セウタ・グループはビーガニズムに対する人々の認識・関心の高まりを確かめるため、2014年からヨーロッパ主要国の消費者動向を横断的に調査。

 

グーグルのデータを活用しビーガニズムに関連する膨大な検索ワードを分析したところ、ビーガンの利点についての検索が、これまでに例を見ないほど大規模に行われていることが分かったのです。

 

下の画像は実際の検索率(ビーガンへの関心度)の上昇を地図にしたものです ↓↓

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出典:Ceuta Group

調査の結果、ビーガン関心度の上昇率は

オランダ、ギリシャ、ポルトガル、イギリスが上位4国に!

 

《1位:オランダ》

●2014年からビーガンのライフスタイルに関心を寄せる消費者が645%増加

●2018年の11か月間で肉の代替製品が9700万ユーロ(約117億円)売上

人口の17%がベジタリアンまたはビーガンであると自認、25%が肉の摂取量を減らしたと回答。

 

以下2位以降。人々のビーガンへの興味が急増しています。

《2位:ギリシャ》関心 590%増加

《3位:ポルトガル》関心 552%増加

《4位:イギリス》関心 469%増加

《5位:ハンガリー》関心 436%増加

《6位:ベルギー》関心 426%増加

《7位:ポーランド》関心 410%増加

《8位:スペイン、トルコ》関心 352%増加

《9位:フランス》関心 327%増加

《10位:ウクライナ》関心 323%増加

 

一方はイタリアは最下位。ビーガニズムへの関心が低下しているヨーロッパ主要国2つのうちのひとつでした(もうひとつはブルガリア)。

イタリアはベジタリアンが多く、肉を食べないというベジタリアンは人口の10%いますが、乳製品と卵は多くのイタリア料理にも使われる主食であるため、ビーガンの生活はなかなか馴染みにくいようです。

 

ブルガリアはヨーグルトの文化があるからでしょうか。でも、例えばスペイン人は一家に一足置くほど生ハムを愛しているし、フランスもチーズが有名だし、ドイツといえば肉々しいソーセージだし、結局は政府や産業による情報の透明性、人々の意識が大事な気がしますね。

英国でビーガンが選ばれる理由

ここまででヨーロッパ主要国でビーガンへの関心が高まっていることが分かりました。では、なぜ人々はビーガンのライフスタイルを選択するのか?イギリスを舞台にその理由を見てみましょう!

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出典:Ceuta Group

動物性食品を食べないビーガンというと、動物福祉の理由を一番に想起する人が多いかもしれません。

ところがセウタの調査では、2014年以降に「なぜビーガンは動物保護に役立つのか」という理由を検索した人数の増加率はたった29.78%だったことが判明。つまり動物福祉の視点からビーガンに興味を持っている人の割合が少ないことが言えます。(もしくは明白すぎてもはや誰も調べていないのかも)

 

また、「なぜビーガンが健康に良いのか」を検索した人の数は61.10%伸長。そして最も多かったのは、「なぜビーガンになると環境保護に寄与できるのか」の検索でした。ビーガンを実践することでどうして二酸化炭素排出量が減らせるのかを検索した人数が159%伸長という結果になりました。

 

ちなみに、ビーガンインフルエンサーのアデル・ハルサルさん(イギリス)は、畜産業がもたらす環境被害について以下のように発信しています。

イギリス政府は、最近の研究結果に基づき気候変動が緊急事態にあることを宣言。化石燃料に次いで2番目に温室効果ガスを排出している畜産業に責任があることも明言。

環境保護主義者を含む多くの人々は、畜産が地球の危機的状況の原因であることを知っているのでビーガン食に切り替えている。

●畜産業は、農業・畜産業による温室効果ガス排出量の75〜80%を占めている。

●畜産による温室効果ガスの排出量が世界の排出量の18%を占め、畜産は世界の氷のない土地の25%を使用している。一方、農作物の生産による排出量はわずか7%で、土地使用は12%に留まる。

 

ビーガンを実践する理由は様々ありますが、イギリスでは政府の明確な声明も影響して環境問題への意識が高まり、ビーガニズムの推進にも繋がっているようです。

品質に留まらない消費者ニーズ

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このように環境意識が高いイギリスでは、環境への配慮、社会的責任を果たしている商品を求める動きがますます高まっています。この傾向は若い世代に顕著で、ミレニアル世代の73%が倫理的に生産しているメーカーによりお金を払いたいと回答しています。

このような消費行動の変化は、大企業にも中小企業にとっても消費者に選ばれる大きな機会を提供するものです。

 

現代はインターネットのおかげでビーガニズムの利点について情報収集することができ、動物性食品の消費を支持する昔ながらの理屈も覆されています。イギリスでは消費者が自分で情報収集をして行動選択をしている人が多いと言えるのではないでしょうか。

 

また、ビーガン商品の需要に応える企業もたくさん生まれています。

イギリス小売業最大手のテスコは、消費者ニーズの変化にいち早く対応した企業のひとつ。肉を使用しない(=畜産によらない)製品を求める消費者ニーズに応えるため、植物由来食品専門の自社ブランドを立ち上げ600を超える店舗で販売を開始しました(2018年)。

 

このように大企業をも変えたイギリスの動きは、

“The vegan food revolution(ビーガンフード革命)” や “A Retail Revolution(小売革命)”などと海外の記事で表現されていました。

 

消費者の要求は留まるところを知らず、商品が自分の購入基準に適っているか徹底的に知るため、原料の供給源、生産工程についての詳細な情報開示も求められています。そのため、メーカーはこれまで以上に生産プロセスの透明性の確保に努めなければいけなくなっています。

まとめ 

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では、今日のまとめです!!

●ヨーロッパではビーガン食品がすでにマーケットとして注目されている!

●特にオランダ、ギリシャ、ポルトガル、イギリスでビーガンへの関心が急上昇!

●イギリスでは政府が畜産業の環境破壊と明言!

●イギリス人がビーガンになる一番の理由は環境のため!

●もはや “The vegan food revolution(ビーガンフード革命)” 状態!

●イギリスでは、原料供給源や生産工程まですべての透明性が求められている!

 

これまでの消費活動で重視されてきたのは品質や価格だったのが、イギリスではもう時代遅れに。いかに品質が良くても安かろうとも、それが環境や人権、動物に配慮されてなければ選ばれない時代に突入しています。消費者の意識の高さには感心させられます。

 

ビーガンって単純な食の選択の話ではなく、倫理的消費活動(エシカル消費)の行動の一環であることを、もっと多くの人が知ってくれたら嬉しいです!お読みいただきありがとうございました♪