Airbnb動物アクティビティを禁止/観光に広がる動物ファースト

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前回、仏パリでサーカスの野生動物使用が禁止されたニュースをお届けしました。

今日は民泊プラットホームの Airbnb(エアビーアンドビー:通称エアビー)が定めた新しい企業方針をご紹介します。旅行で利用している人は多いと思いますが、よりAirbnbを好きになること間違いなしです♪

 

新方針は動物福祉に焦点

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Airbnbは今年10月3日、動物福祉に焦点を当てた新しい企業方針を発表。象乗り体験、いるかと泳ぐ、トラとの触れ合いなど、野生動物と直接的な接触をもつ旅行アクティビティの提供を禁止しました。

 

新方針はNPO世界動物保護団体(World Animal Protection)と共同作成。この決断は倫理的で責任ある観光をリードする大胆な方向転換であり、Airbnbは動物搾取を断ち切った企業に仲間入りしました。

 

世界192か国 33,000の都市において登録リスティング数が600万件を超えるAirbnbは、2016年からは宿泊施設に加え旅行者向けアクティビティも提供。ところが、動物を利用するアクティビティが多いことを問題視し今回の改革に至りました。   

厳しいアクティビティ条件

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Airbnbは新方針のもと、動物アクティビティを提供したいホストに遵守すべき厳格なルールを定めました。これに適合しない場合はAirbnbで取り扱われません。

 

Airbnbが定めた禁止事項
象との触れ合い
●虎、ライオン、ジャガー、ヒョウなどの大型猫との触れ合い
娯楽目的での飼育された海洋哺乳類の使用(ガイドラインに基づく救助またはリハビリテーションの場合は除外)
●皮・角・野生動物の肉などの野生生物由来製品の使用・購入・消費
娯楽目的での野生動物の使用(サーカス、動物園、あらゆる種類のショー)
動物を傷つけたり絶滅させる可能性のあるスポーツイベント(特に狩猟、闘牛、牛追い、熊の罠、闘鶏、象のポロ、ロデオ、グレイハウンドのドッグレース、犬ぞり、競馬、馬のポロ)

  

このように、Airbnbが動物福祉を最優先に位置づけることで、動物虐待に加担しない観光の重要性を旅行者が認識していくことが期待されます。
しかし、未だ多くの旅行者は「一生に一度の機会」だと思って参加する自分のアクティビティが動物の「一生の苦しみ」に繋がっていることに気づいていないのも現実。

 

一つの指標として、ハグ・乗る・触る・写真撮影ができるアクティビティは、虐待行為に関与している可能性が非常に高いことを覚えておいてください。

 

動物との新しい関わり方

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 この決定によって、動物と関わるアクティビティが全て禁止になる訳ではありません。Airbnbの新規則に従って動物ファーストの基準をクリアしたアクティビティは提供されます。内容も動物に対する感謝の心や理解を深められるものにデザインされています。例えば飼育されたいるかと泳ぐ代わりに、研究者と一緒に野生のいるかを観察しにいくアクティビティがあります。

 

共同創始者兼CEOであるブライアン・チェスキー氏(Brian Chesky)は以下のように語り、動物と人間との新しい触れ合いの形を追求しています。

「テクノロジーが溢れた現代生活においては自然や動物から切り離された感覚に陥りやすくなります。それこそがAirbnbの主な存在意義の一つでもあります。私たちの究極の目標は忙しい都市で暮らす人々でも自然や動物に感謝の気持ちを抱けるように、近い距離、遠い距離から、動物と触れ合える全く新しい手法を提供することです。」 

 

観光業に広がる動物福祉

Airbnbは業界をリードする会社として、動物福祉にコミットする新たな一歩を踏み出しました。人間の娯楽利用から動物を守り、動物保護を支援し、動物福祉の重要性の認知度を高めることを目指して行きます。そしてこの動きは観光業界内で波及し、多くの企業がAirbnbに追随しています。

  

他社追随の実例

●世界最大の旅行口コミサイトのトリップアドバイザーは、野生動物と直接接触するアクティビティを禁止、水族館のチケットの販売を停止。

ブリティッシュエアウェイズは野生生物を飼育する施設全てのチケットの販売を停止。

●アラスカ、デルタ、ジェットブルー、スピリット、サウスウェスト、ユナイテッド航空などの数十社が水族館のプロモーションを停止。

 

いかがでしたか? 

旅行業界にも変革のときが来ています。Airbnb本社のあるカリフォルニアは、ロサンゼルスをはじめビーガニズムが浸透、他者から搾取しないという倫理的(エシカル)な価値観が根付いています。カフェやレストランにも当たり前のようにビーガンメニューがあり、道ばたに出されたアイスの屋台でもビーガンアイスが食べられます。植物肉を開発しているビヨンド・ミート社もカリフォルニアの会社ですね。

 

今回のニュースは、Airbnbが業界をリードする会社として、倫理観や責任感に重きを置いて経営判断した点が素晴らしいと思いました。利益主義に走れば、ニーズのある動物アクティビティの販売を止める経営判断は絶対にしないはずだからです。

 

旅行はお金を奮発して「普段と違うことしよう!」という娯楽の極みともいえる消費活動です。しかし、旅行で享受してきた「楽しさ」の裏では動物が虐げられてきたことに気づかされました。私もこれまでの生涯で、ゾウに乗ったり、コアラと写真を撮ったり、一抹の疑問も抱かずに楽しんで来た人間でした…。

 

この記事をきっかけに、今後の旅行の仕方やどういうレジャーを選ぶべきか考えるきっかけになれば幸いです。

お読みいただきありがとうございました!

 

 参照記事

Airbnb prohíbe las “experiencias” que dañen a los animales - Idea Vegana

Airbnb launches policy to promote animal-friendly travel | World Animal Protection International

Airbnb's 'Animal Experience' Guidelines Prohibit Captive Cetacean Facilities and Direct Contact With Wild Animals | PETA