世界に広がるグローバル気候マーチ/気候変動にビーガンが効く理由

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2019年11月29日(金)本日

日本で行われたグローバル気候マーチの活況の様子をSNSで見ました!

若い人達を中心に年配の方や外国人まで声を上げている姿に心打たれました。

 

前回9月には、LUSH(イギリスの植物性手作りコスメの企業)では、店舗の営業時間を縮小してまで店員さんに参加を促したとのことでした。ちなみにLUSHは前回紹介したカナダの毛皮産業の実態を捉えるドキュメンタリー制作にも協力していましたね。環境問題に先進的に取り組むイギリス企業の意識の高さはやはりすごいです。

 

 

グローバル気候マーチとは?

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グレタ・トゥンベリさん 出典:FRONTROW

グローバル気候マーチとは、現在若者を中心に世界中を席巻している気候変動対策を求めるデモ活動のことです。

きっかけはスウェーデンのたった一人の少女グレタ・トゥンベリさん(当時15歳)から始まりました。

 

2018年8月、高校生だったグレタさんは学校を休み、気候変動対策を求める抗議をたった一人で始めました。これに共感した世界中の若者達が毎週金曜日の学校ストライキ「Friday For Future(未来のための金曜日)」を開始。この活動が若者だけでなく、全世代にも広がったのがグローバル気候マーチです。

 

前回9月のグローバル気候マーチでは全世界185か国で760万人以上が参加したと発表されています。最も参加者が多かったのがイタリアで150万人、ドイツが140万人、カナダが80万人と続きました。

イタリアではフィオラモンティ教育相が学生の参加を奨励したそうですね。日本は5千人。私が住むスペインでは20万人が参加したと報道がありました。

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スペインでのデモの様子 出典:el Periódico

そのグローバル気候マーチが、12月2日のCOP25に先駆けた本日11月29日、再び日本で行われました。 

グローバル気候マーチの目的

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出典:グローバル気候マーチ

気候変動問題は一朝一夕に何か一つのアクションで解決するものではありません。今すぐにでも各国のリーダーと国民一人ひとりが変わる必要があります。化石燃料ゼロ・再生可能エネルギー100%社会への速やかな移行を目指して、グローバル気候マーチは以下のことを呼びかけています。

 

今すぐ必要なこと

* 気候変動の緊急性を人々が認識すること

* 気候変動の緊急性を政府が認識すること(気候非常事態宣言の発表)

* 各国の政府・リーダーが早急に気候変動対策を講じること

 

以下にグローバル気候マーチのホームページの内容を一部紹介します。 

 

気候マーチの目的は?

気候危機は、今、待ったなしの緊急事態です。世界中の科学者は声を揃えてもう時間がない、と言っています。各国の政府にも、それ相応の野心的な対応を、皆で求めていきたいと考えます。

温暖化した地球では、すでに大勢の人々が苦しんでいます。 化石燃料をやめ、万人のための再生可能エネルギー100%社会への公正かつ速やかな移行を目指し行動を起こさなければ、不平等な気候危機は深刻化の一途をたどることになってしまいます。

大至急、化石燃料の廃止を目指し行動を起こさなくてはいけません。そして クライメート・ジャスティス(気候正義) や、これまでの不平等に対する補償といった、公正さを確保したエネルギー革命を速やかに進めていかなくてはいけません。 

出典:グローバル気候マーチHP

 

なぜマーチが必要なの?

いま地球は危機的状況です。
気候危機と人類を含むあらゆる生命の行く末は今を生きる私たちのこれからの10年の行動にかかっています。しかし、まるで何も起きていないかのように社会は動き、わたしたちの多くは日常を過ごしてしまっています。

このまま各国のリーダーが十分かつ迅速に二酸化炭素削減を実施することなく、化石燃料(石油・石炭・ガスなど)関連産業を始めとする様々な産業の多量の二酸化炭素排出を黙認すれば、地球のエコシステムにもう手を打つことのできない不可逆的なダメージを与え、気温上昇や気候変動による被害の深刻化を止めることができなくなってしまいます。

すでに大勢の人々が苦しんでいます。
現在すでに多くの人が気候変動による、干ばつ、熱波、台風、豪雨により家や生業、そして健康を破壊され、国内外への移住をする人も年々急速に増えています。
その影響は、経済的貧しい国や地域に住む人々、また日本国内でもお年寄りや子供達のように身体的弱者により顕著に体験されています。

化石燃料をやめ、再生可能エネルギー100%社会への公正かつ速やかな移行を目指して動かないと、気候変動による被害は深刻化の一途をたどってしまいます。

化石燃料の廃止を目指して。
クライメート・ジャスティス(気候正義:気候危機の影響が社会的弱者により大きな影響を与えている状況を変えようとすること))や、これまでの経済的・歴史的不平性に対する補償などの、公正さを確保した上での、100%再生エネルギー社会に向けたエネルギー革命を速やかに進めていかなくてはいけません。

出典:グローバル気候マーチHP

  

よく知らなかったという方は是非ご覧下さい(ページ下部に分かりやすくQ&Aがまとめてあります)↓

日本のCO2排出量は?

ここからは、JCCCA 全国地球温暖化防止活動推進センターさんの分かりやすい図を引用にてご紹介させていただきます。

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出典:JCCCA 全国地球温暖化防止活動推進センター

日本は、

・国としてCO2排出量は世界第5位

・国民一人当たりのCO2排出量は世界第4位

700年〜2100年の気温変化

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出典:JCCCA 全国地球温暖化防止活動推進センター

はい、とんでもないことになっています。奈良時代あたりから1300年間安定していた気候がここ100年で6.4℃上昇するとの予測がなされています。

 

気温が上がると何が起こる?

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JCCCA 全国地球温暖化防止活動推進センター

  
現在すでに気候変動による台風、豪雨、干ばつ、熱波などにより多くの人が被害に遭っています。多くの人が生まれ育った土地や家、仕事と暮らし、健康や命を奪われています。

 

ヨーロッパでも今年11月水の都ベネチアで記録的高潮が発生したり、スペインは平均気温が近年1.6度上昇し(他国の倍の上昇率)、今後200年〜300年で気温は5〜10度上昇する可能性も懸念されています。気象学者によれば、現にスペイン南部の一部の都市では夏の間生活できないほどの猛暑に見舞われています。

今ここで手を打たなければ地球が不可逆的なダメージを負い、その後にいくら対策をうっても破滅の一途を辿るしかない、というぎりぎり手前のところまで来ているのです。

  

畜産業と温室効果ガス

そしてここでは、菜食主義者として畜産業と気候変動の関係性にも触れておきたいと思います。 

ビーガンは環境にも優しい

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食生活ごとのCO2排出量の違い

このグラフは、ベジタリアンは肉好きな人の半分、ビーガンは更に温室効果ガスの排出量が少なくなることを示しています。グラフ一番左の肉好きな人の下三段(オレンジ・青・赤)が動物性食品を摂取することでCO2を排出してしまっている量です。

 

畜産の温室効果ガス排出量

有り難いことにこれまでブログを読んでくださった方は何度か目に触れたかもしれませんが、畜産業は温室効果ガスを大量に排出します。その量はなんと、排出量全体の約5分の1を占めています。これは、車や飛行機などの全ての輸送機関による排出量を合わせた数値を上回る数字です。驚きですよね。

 

平均的な車を一日運転すると3kg
ハンバーガー1個分の牛肉の生産に必要なコスタリカの熱帯雨林を伐採して焼き払うと75kg

出典:アニマルライツセンター公式サイト

 

原因は以下のように様々あります。

 

畜産による温室効果ガスの例

●家畜のおならやげっぷ、糞尿から発生するメタンガス

●放牧地を確保するための大規模森林伐採

家畜の飼料を生産するための燃料

●家畜に飲ませるための大量の地下水消費

●その他100種類以上の汚染ガス(酸性雨の原因となるアンモニアの排出量も3分の2以上を占める)

 

ちなみに、牛が排出する糞尿、おならやげっぷによって発生するメタンガスはCO2のなんと20倍もの温室効果を持つことが分かっています(国連食糧農業機関(FAO)より)。

 

温室効果ガスの76%が二酸化炭素、16%がメタンですが、メタンが持つ20倍の温室効果を考えればもっと削減に着目すべきガスと言えます。

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出典:JCCCA 全国地球温暖化防止活動推進センター

削減努力の負担はまた動物達に 

ちなみに、この牛から出されるメタンガスを削減するために、牛にカギケノリという海藻を食べさせようという動きもあります。牛の腸でメタンを生み出す酵素の働きを大きく弱める性質があり、ほとんどメタンを放出しなくなる効果を持つとの研究がなされています。しかし、海藻を牛に十分食べさせるためにはこれまたとてつもない規模の海藻畑が必要になる訳です。

 

また、スイスではメタンガスの生成を押さえる研究のために牛のお腹に人間の手が入れられるほどの直径20cmの穴が開けられています。研究の一環で胃腸の動きや機能を観察するためだそうですが、とっても可哀想な話です。

 

そもそも牛がこんなにげっぷやおならをするのは、本来牛が食べない穀物の濃厚飼料を与えているからです。人間がより安くてより大きな肉、より安くてより濃厚で美味しい牛乳を欲しがるためです。彼らは穀物の消化にはとても苦労します。それは時に飼育員が口からチューブを突っ込んで胃の中のガスを出してあげなければいけないほど不自然な餌なのです。

 

人間都合で早く大きく大量飼育されて、その飼料のせいで消化不良に苦しみげっぷやおならが増えたら今度は海藻を食べさせられお腹には穴を開けられる……!?

私達は一体何をしているのでしょうか?

明らかにアクションを向ける方向性が間違っています。変わるべきは牛ではなく私達です。

 

肉をやめれば削減インパクト大

だから肉をやめると、温室効果ガス削減に大きく貢献できるのです。

 

読んでくださっている方の中にも人間の体には肉の栄養分が必要で、仕方ない犠牲だと思っている方も沢山いると思います。先日牛乳による健康被害の話はまとめましたが、今後肉食について健康の視点でも記事をまとめますね。

 

読んだ上で、どう進むか考えるきっかけにして頂きたいです。一番いけないのは、事実を見ずに知らないこと、売りたい人達(食品メーカーだったり畜産業だったり政府だったり様々です。)の言葉を鵜呑みにして、自分の欲望に沿うように都合よく判断することだと思います。

 

また、不思議なことに気象庁のページ「地球温暖化を緩やかにするために私たちにできること」には肉を控えようなどという言葉は一文字も出て来ません。エアコン、マイバック持参、バスを使おう、正直もう聞き飽きた言葉ばっかりです。

 

もう一度言いますが、畜産は全ての交通機関の排出量を上回り、温室効果ガス全体の約5分の1を排出している産業です。そして畜産が排出するメタンガスはCO2の20倍の温室効果を持つと言われています。

 

イギリスでは政府自らが畜産の温室効果ガス問題について国民に発信し、動物食品から植物性食品に切り替えることを推奨しています。それで今イギリスは世界で一番ビーガニズムが進んでいる国です。そして今年6月には「2050年に温室効果ガス排出量を実質ゼロにする」目標を打ち出しました。またオランダでは畜産の環境への影響から食肉に課税する政府の動きが見られています。

 

それだのになぜ、未だに日本の政府は「肉を控えよう!」と言わないのでしょうか?

言えない理由があって、それが私達の認識不足にまさに繋がっていることに気づくときです。

 

一人の百歩より、百人の一歩

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前章までは少し熱くなってしまいました。冷静な記事をいつも心がけています。すみません。

さて、この「一人の百歩より、百人の一歩」という言葉は誰かの格言なのか出元は知らないですが、新聞で目にして良い言葉だなと思いました。意識の高い一人の人がオリャーーー!!!!って頑張っても仕方ないんです。全員がちょっとずつ頑張った方が何百倍も何千倍も力になります。

 

・電気使用量を減らす

・物を長く使う(ブラックフライデーしない)

・使い捨てプラスチック製品を使わない(サランラップ、ペットボトル

飲料を買わない、レジ袋を断る)

・できるだけ移動手段はシェアする

・肉をやめる、減らす

 

自分にできることをやっていこうと一人一人が ちょっと行動を変えるだけでとても意味があると思います。

 

私もまだまだ菜食生活初心者でほんの少し前まで動物性食品を消費していた身です。「畜産動物がかわいそう」が入口でしたが、ビーガンになってみたら、環境問題、行き過ぎた資本主義による貧しい人々からの搾取など、今まで見えてなかった苦しむ存在が見えてくるようになりました。

 

ビーガンは動物に留まらない話で「自分の快楽のために誰かが傷ついてないか?」と想像力と知識で熟考して、他者を尊重した行動を選択する生き方を指しているのだと思うようになってきました。

これは対人関係でも同じです。自分の利益のために誰かを傷つけることは絶対に嫌です。そばにいてくれる人を心から愛して、全力で大事にしたいと思っています。

 

話は少しそれましたが、本当に国や世界を変えるためには、自分の知性で自分の行動を変えて行くことがとっても大切ですね。

長い記事を最後までお読みいただきありがとうございました!!